<虚像と実像>


  
ー戦国大名・三州太守・従三位(公家)・将軍御相伴衆ー

                《仏弟子・歌人》

          
「日向の龍」伊東義祐 心の世界

             <和歌十首から見える人間像>


○神代よりその名は今も橘や 小戸の渡りの舟の行く末


○とぼけたる御顔におはす石仏 ほのぼの温き春の日に濡れ


○飛ぶ鳥にいざこと問はん行く水の 
                  たえぬ逢瀬はありやなしやと

○岩の上に馬より落ちて腰ひざを 築波の川にぬるる袖かな

○うす霧のたえまを見れば秋風の 残る梢や青島の松

○今日ぞ見る稲荷の山の紅葉の 青かりし色は松の村立

○夢の夜を頼むもはかな星あいの 一夜の程の契りなりせば

○月やありぬ春や昔の春ならん 我が身一つはもとの身にして

○哀れとは思ふや祖母の懐を 葺不合の神風の声

○愚かなる身をし哀れむ心こそ 世に大君の慈しみなれ

○里人に問わずばいざや白波の 玉依姫の宮の浦とは
                        
(歌語り風土記より)


        (出典)●「都於郡懐古」<伊東崩四百年記念>
              
   大町三男著 昭和54年 杉田書店発行
               ●「日向記」(在此入道道記)飫肥紀行(永禄5年)

        
<参考サイト>:歴史データ館 将軍外交
                  (室町幕府 将軍足利義輝と伊東義祐)




伊東家の歴史館
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